塾FC戦国バトル ー7つの海域ー

(INSIGHTNOW!2013年4月11日より抜粋)
 ここ数年で急激に増えたフランチャイズ(FC) 塾。その中でも、個別指導の勢いはすさまじい。 現在、40前後の塾で個別指導FCを展開している。各社、加盟者獲得に向け、商品やサービスはもちろん、ビジネスモデルの差異化に入っている。

 日本フランチャイズチェーン協会のFC統計調査によると、学習塾・カルチャースクール分野の売上高は前年比110.7%の3,371億円、チェーン本部数は昨年に比べて一つ増えて76だった。また、FC教室数は前年比102.1%の30,879教室、1教室あたりの売上高も前年比108.4%の1,092万円と増えている。

・海域1「個別指導」
 個別指導型塾を展開するFC本部は確認できているもので40社ほど、その教室数を合わせると実に6,000教室に上る。

・海域2「学習教室」
 公文式(日本公文教育研究会/大阪)が16,800教室、学研教室(学研エデュケーショナル/東京)が14,000教室と、個別指導塾と比べて教室数が桁違いに多い。これは個別指導に比べて、対象とする生徒の年齢層が低く、商圏は小学校の学区で設定されることが多いからだ。 しかし近年、より小型なマーケットを狙う個別指導型FCも登場し、その境界は狭まりつつある。

・海域3「予備校」
 東進衛星予備校(ナガセ/東京)は、映像配信システムとFC方式を用いた大学受験予備校で、現在約800校の校舎を展開。代ゼミサテライン予備校(高宮学園/東京)は400校、後発の河合塾マナビス(河合塾マナビス/東京)も、同様の方式でFC展開をしている。

・海域4「幼児教育」
 就学前の児童を対象とする知育教育は、七田チャイルドアカデミー(七田チャイルドアカデミー/大阪)やナーサリー(東京こども教育センター教室/東京)が、以前からFC展開してきた。

・海域5「英会話・英語教室」
 2011年の新学習指導要領の施行により、公立小学校5,6年生で外国語授業が必修化となった。また、2012年度から中学校でも英語の授業内容が改訂され、授業時間数、学習単語数が増加した。 この動きに合わせて、東進こども英語塾(ナガセ/東京)が全国規模でFC展開中。また、アルク(東京)と明光ネットワークジャパンは、2011年7月の業務資本提携にともない、両社の強みをいかした新しい事業プランを検討し、子ども英語教室の明光アルク 英語スタジオのFC展開を始めた。

・海域6「民間学童型保育」
 アフタースクールと呼ばれる民間学童型保育は、働く女性の増加に伴い、近年、参入する企業が相次いでいる。 FCでは、バイリンガル学童保育タイプのkidsDUO(拓人/千葉)が、FC展開で1000教室を目指す。

・海域7「その他」
 教育が多様化するにつれて、学習周辺サービス領域のFCも増えている。 子どものやる気や続ける力を育む 7つの習慣(FCエデュケーション/東京)にはじまり、プロコーチが教える明光サッカースクール(明光ネットワーク/東京)、理科実験教室やロボット教室のヒューマンキッズ(ヒューマンHD/東京)などがある。

・FC本部の将来像
 今後、この勢いでFC本部数が増加すれば、加盟者獲得競争はより激化し、コンビニ業界が通ったように本部の淘汰は避今夏れないだろう。また昨夏、飲食FC本部と業務委託先が加盟店より訴えられ、加盟店が逆転勝訴し、約5千万円の支払いを命じた判決があった。
 共同通信によると、裁判長は「本部側は出店場所の確保が困難なのを知りながら『開店は容易』と誤信させたのは詐欺に該当する行為だ」と指摘。さらに「事前の説明に反して経営支援(スーパーバイジング)も行わないなど、店舗数や加盟金増加など自らの利益だけを目指し、加盟店を犠牲に不当な利益を得ようとした」と批判した。
 このようなことを防ぎ、かつ永続的なFC成長のために、本部は成長ベクトルを描けるパッケージの開発に加えて、本部機能の強化に努め、加盟者サポートの構築により力を入れる必要があるだろう。
 FCマニュアル類の充実と教室経営の可視化は、教室運営基盤を骨太にする。ロイヤリティーの適正化を図り、利益を公平に分配することは、中長期的に本部と加盟者双方に利益をもたらす。スーパーバイザー(SV)は、直営経験者を直ぐに現場で独り立ちさせず、半年から1年の見習い期間を設ける。御用聞きや人の話が聴けないSVを作ってはならない。
 加盟者と本部のラインの強化のため、研修会やオーナー会に全加盟者が参加するように全力で取り組む。加盟者は本部の理念に共鳴し、加わった仲間なのだから。そしてなによりも本部自体の情報を公開し、本部の健全性向上に務めなければならない。FC教室の成功なくして、本部の成功はない。
(INSIGHTNOW!2013年4月11日今野 篤/子ども・教育)
http://www.insightnow.jp/article/7654

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